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  • 執筆者の写真ローソク温泉

たぬき

11月も半ばとなり紅葉はピークを過ぎました。

まだ綺麗ではありますが、今は落ち葉の絨毯がとても綺麗です。

色とりどりの葉が落ちるのを見るとそろそろ冬の入り口だなぁと思います。

この冬はどんな冬になるでしょう・・・


さて、昨年までの秋と大きく違った出来事。

園内にたぬきやハクビシンやアライグマが現れたこと。

温泉近くの道路では立派な角を携えたカモシカや可愛い野うさぎを。

昨年まではたまに目にする程度でしたが、この秋は多くの動物との遭遇率がとても高いです。

たぬきに関して言えば毎日園内で出会えます(^^;)

冬に備えてころっころで丸々とした容姿はとても可愛く、しかも人間に慣れているのか全く逃げません。

逃げないどころか近づいてきます。

人間の手からお菓子を貰ったりしたそうです。

とても可愛いですが野生には変わりありません。

万が一噛まれたら大変なことになるでしょう。

また、食べ物を探してごみ箱をひっくり返して漁ったり、お客様の持っているビニール袋に噛みついたり・・・

はたまた、お客様の履物(革靴が好きなんだそうです。)の紐を引きちぎったり、器用に片足ずつくすねていって縁の下の簡単には手が届かないところに隠してしまったり(+o+)

見た目はとっても可愛いですが、やってることは全く可愛くないです。

そんなたぬきに毎日困っています。

来所なさって万が一たぬきと遭遇しても絶対に食べ物を与えないでください。

絶対に触ろうとしないでください。

くれぐれもお気を付けいただきます様お願いいたします。







くろちゃんのご飯を食べに来たたぬき。

近付いて行っても逃げません。
















こんなに近付いても全然平気です。

どこかのお家で飼われているのかと思うくらい人間に慣れています。

どこから来たのか・・・

どうして温泉に住み着いているのか・・・










とっても可愛いんですがね。

ちなみにたぬきは多い日には4匹~5匹来ていました。

こんな風に園内にたぬきが来ることは珍しいです。

たぬきたちの暮らす山中に何か変化があったのかな・・・

動物たちの住処を脅かすのはおそらく私たち人間です。

近くの山中で起こっている例年とは違うこと。思い当たることがあります。

私たち人間の暮らしの便利さを追求するがゆえに以前からそこで暮らしていた動物たちの生活が壊され、奪われます。

今までだったら山中で得られていた食料も人間の手が山中に入ったことで得られない可能性もあるでしょう。

そうなると動物たちは空腹を満たすため食料を探して人間の住む場所へと現れます。

中には人間に近づくことで簡単に食料を得られることを知り、本来ならば警戒する人間へと自ら近づく子もいます。

近付くことで罠にかかったり悲しい結果になることも少なくはないでしょう。

自ら近づいてくるたぬきを見て”自然と共存していて素敵ですね!”と仰る方がみえましたが・・・

申し訳ありません。野生動物と人間が慣れ親しむのが自然との共存だとは全く思いません。

野生動物の本来あるべき姿は人間に慣れ親しむことではないはずです。

本当の意味での”自然との共存”は自然の本来あるべき姿を壊すことなく、そこに私たち人間が住まわせてもらっているのが自然との共存なのではないかと近年特に強く思います。

幼い頃から当たり前のように目の前には木々が生い茂り、山が広がり、川が流れ、そこにはよく見ると様々な生き物が暮らしている環境で育ったせいかその自然が人間の手によって壊されていくのはとても悲しく感じます。

しかも、それは全て人間の利益や利便さのために行われていると思うと私たち人間は欲深くてなんて愚かなんだろうとやるせない気持ちになります。

壊された自然はそう簡単には戻らないのに。

こんな風に強く思うようになったのは、現在、当温泉が直面している事柄としてリニア新幹線に関連してこの近隣に高圧送電線を流すための鉄塔が建設されるからです。

数年前、急にこの話が浮上して、この近隣に鉄塔が建設されることが決定した状況でこの地域に住んでいる私たちに発表されました。

きっと地域住民が知らなかっただけで中津川市や岐阜県のリニア事業に携わる方々は知っていたのでしょう。

ですが、実際そこに鉄塔が出来ることで何かしら影響があるのはそこに住んでいる人々です。もっと言えば、当温泉の場合は温泉を求めてお越しくださっているお客様にも影響があるかもしれません。

それなのに住んでいる住民の意見を無視して多くのことが決められました。

なんとかルートの変更が出来ないものか、既存の送電線を利用できないのか等々、鉄塔建設予定地となっている地域の方々が声をあげて精一杯の抵抗、提案をしましたが、少しばかりのルート変更があったものの予定通りこの地に鉄塔が建設されます。

地域の方々は決して賛成したわけではありません。

未だに反対しています。

しかし、反対していても、お隣の地域ではもう工事が着工されたようです。

それが現実です。

日本にリニア新幹線ができると聞いたとき、夢のような乗り物が出来るんだ!!と心躍らせた自分が今では恥ずかしくて仕方ありません。

今現在、リニア新幹線の必要性を全く感じていない自分にとって、そのためにこの大切な自然環境に不必要な鉄塔が経ち、高圧電力が随時流れる環境になると思うとぞっとします。

温泉の場所からは離れたところが建設予定地ではありますが、今までなかった人工物が出来ることにより、この先どんなことが起こるのか、大きな不安があります。

安心するために。と、事前調査が行われていますが、事前調査で今までにない大勢の人間や機材が山へ入ったことで少しづつ現状が変わってきていること。

それを目の当たりにしてより一層不安になりました。

どんなことがあっても先代が守ってきたこの温泉、この環境は守りたいです。

この温泉を求めてきてくださるお客様がいらっしゃる限り絶対にこの温泉を終わらせたくない。

リニア新幹線事業に携わっている方々には申し訳ないですが、リニア新幹線なんて中止になればいい。と心の底から思っています。

その事業を遂行するためにかかっている莫大な予算をコロナウイルスのワクチン開発や治療薬の開発のために使った方がどんなに人のためになるか・・・と現実的に難しい話を考えたりしています。

そんなことを言ったってどうにもならないのは分かっているのですが。


たぬきの話から長々と独り言をすみません。

胸の中のもやもやしたものをつい話して(離して)しまいたくなりました。

あくまでも一個人の独り言と思って聞き流しておいてください。


さてさて、今夜もかわいいころころたぬきちゃんたちが現れるんだろうな・・・(*_*)

その前にくろちゃんがご飯を食べに来ますように!!


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